2023年11月7日火曜日

書籍紹介(高学歴難民)

本書では、これまで100人以上の高学歴難民から相談を受け、就労支援をしてきた著者による、想像もできない程の波乱万丈な人生を送る、高学歴難民の事例を紹介したものです。

貧困生活に陥らないようにするには、パートナー選びが肝になることは言うまでもありませんが、事例を読んでいると、案の定、互いに貧乏父さんの考え方を持った、場当たり的で、目先のエサ(利益や快楽)しか見えていない、ゲス+クズの組合わせであることがわかります。




大学などの受験勉強は、学校や予備校の授業で習ったこと、受験対策の参考書等に記されていることを暗記し、正解のある問題に対して、間違えることなく解答することが求められます。

志望校への合格という目標達成のための、自己管理やスケジュールなどの管理能力は求められるものの、実社会に出てから直面する「正解のない問題」とは全く性質が異なります。

ロバートキヨサキの有名な著書「金持ち父さん貧乏父さん」に出てくる貧乏父さんは高学歴だし、ニデックの永守会長も、いわゆる一流大学を出た人と、普通の大学を出た人を比べて「仕事ができるかどうかに、ほとんど差はない」ときっぱりと言っていますが、これは社会に出た多くの人も実感しているのではないでしょうか。

恐らく、決められた手順に従って行えばいい仕事であれば、受験勉強で得た知識が役に立つことも多く、そつなくこなすことが出来るのでしょう。
ただ、派遣労働者の流れ作業のような仕事であれば、ちゃんと作業マニュアルがあるんでしょうが、一般採用の大卒社員に、そんなことを求める会社はまずありませんからね。

実社会では、受験勉強だけでは身に付かない対人感性力、状況判断力、柔軟性、遊び心、少し大げさに言えば大局観が求められるわけです。

「ブルペンエース」とか「練習場シングル」というように、どんなスポーツにおいても、「練習と実戦は別物」といいますが、それに似たところがあるのかなとも思います。

練習はコツコツ真面目にやっているのに、本番(試合)ではサッパリ…よくある話です。

それでも屈辱的な思いで、実戦経験を積み重ねることで、克服していく人もいるわけですが、高学歴であるが故にプライドが邪魔をして、それができない所がまたやっかいです。


では、本書で紹介された事例を反面教師にして、

高学歴難民にならないために、どうすればよいのか?

それは、

自らの頭で考え、判断せざるを得ない状況をつくってやる

と、いうことではないでしょうか。


長い人生を考えたら、親が高額な学習塾まで車で送迎して、受験勉強に打ち込ませるくらいなら、片道切符だけ渡して、海外旅行にでも送り出してやった方がいいと思うんですがね。


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