著者は正解があり、暗記が必要な受験勉強などのいわゆる「やらされる勉強」は好きにはなれないけれど、自分の興味があることはとことん追求する「自ら没頭する勉強」が好きなタイプではないかと思います。
自称「世界最小の家電メーカー」でネッククーラー、高速弁当箱炊飯器、バケツランドリーなどニッチな自社開発製品をファブレス製造(工場など製造部門を持たず外部企業にアウトソーシングする製造方法)する会社の社長が、自身の生い立ち、経歴から年商44億円の家電メーカーに成長までの紆余曲折がわかりやすく書かれています。
この本の中で繰り返し、社長自身は野心家ではなく普通の人間だと述べています。
さらには積極的に何にでも挑戦する情熱的なタイプでないとも述べています。
然しながら現状を打開するべく生活環境を変えたり、英語学習を始めたりなど小さな行動をいくつも起こしています。
さらには社長自身に並外れた発想力があるかどうかはともかく、色々な人の意見に耳を傾け消費者目線で物事を考えることが出来る人であるということ。
誠実な人柄と小さな行動の積み重ねがアルバイトを含めて50名程度の中小企業ではあるものの、退職者が極めて少ない優良ホワイト企業を生み出したと考えると、中々感慨深いものがあります。
スキを突く経営
面白家電のサンコーはなぜウケるのか
山光博康著
集英社インターナショナル 238ページ 946円
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