ただ時折脈略とはかけ離れた高貴な交友関係や人脈を匂わせるような記述があり、私のような器の小さい人間からすると少々イラッとさせられます。
さらに著者は女子大で教授をつとめていたということもあり、これもさらに脈略とはかけ離れたモテ自慢が、私のように生まれてこの方そのようなこととは縁もない人間からするとさらにイラッとさせられます。
エッセイ(随想録)というものはそういうものだと言われてしまえばそれまでですが、風向きがコロコロ変わってしまうことが多く、素晴らしい内容なのに話のポイントがつかみにくいところが残念です。
それからシメの部分でよく使われるユーモアのセンスが少々お寒い・・・(失礼)いっそのこと超くだらないおやじギャグでドすべりしてくれた方が潔いのに。
色々文句を言ってしまいましたが、随所に数学者ならではの独自の視点で書かれた内容は興味深く、教養を身につける本としてはお薦めです。
日本人の真価
数学者・作家 藤原正彦著
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