2023年11月23日木曜日

書籍紹介(脳を活かすスマホ術)

米スタンフォード大学が運営する、オンラインハイスクールの校長を務める著者が、スマホの知的活用法について書いた本です。 「スマホが脳を壊す」「スマホで集中力低下」など、スマホのネガティブキャンペーンを題材した本はあまた目につきますが、スマホのメリットを前面に出した本は珍しいということで、手にしてみました。



前半部分はざっくりいえば、スマホのデメリットを認めつつも、それを生かすも殺すも、

「使い方次第」という内容です。

どんなものにもいい面もあれば悪い面もある。

どんな薬にも副作用はある。

「百害あって一利なし」といわれるタバコでも、当然いい面もあるわけで、
「そりゃーそーだよね」という感じだったんですが、私が大いに共感できたのは、

スマホ使用者にとってとりわけ親和性が高いSNSについて、
「内発的なハマリ」「外発的なハマリ」があるという部分です。

「内発的なハマリ」とは、
周りから褒められたいわけでもなく、お金がもらえるわけでもなく、何かを行っている事、それ自体が楽しくて仕方がないという状態。

「外発的なハマリ」とは、
承認欲求だとか、金銭などの報酬にやりがいを感じている状態。

そして、「外発的なハマリ」に長い間醸されると、心や体に悪影響が及んでしまうと警告しています。


この著書ではルービックキューブが好きな少年を引き合いに出していますが、私は株式投資における、「内発的なハマリ」と「外発的なハマリ」の違いを思い浮かべました。

株式投資における「内発的なハマリ」とは、
株で儲かったかどうかは二の次で、純粋に投資先企業を応援したい。
株式投資を通して経済を勉強したい…という人です。
そして皮肉なことに、このタイプの人が着実に資産を増やしています。

株式投資における「外発的なハマリ」とは、
自分が購入した株価が、上がったか下がったかにしか興味がない。
投資先企業の製品、経営方針、さらにひどい場合は業績にすら興味を示しません。
そして自身の持株が上がった時には、SNSでしきりに成果をアピールしますが、やがて訪れる下落相場とともに、SNSからも消えていきます…

これは著書で書かれていることが、私の経験とピッタリ当てはまる部分と感じた所でした。


それから、SNSのハピネス習慣として、
「利他的マインドのある発信をすること」
という部分

例えば、インスタなどで会員制高級リゾートの美味しい食事ばかりアップされても、見ている人が同様の体験ができないわけで…


最後に、スマホ時間の理想的な減らし方についても紹介されており、
とどのつまり、使い方次第ということでしょうか。


脳を活かすスマホ術
星友啓著 810円+税

0 件のコメント:

コメントを投稿

書籍紹介(87歳 現役トレーダー シゲルさんの教え)

19歳で投資を始めて、投資歴68年という現役のトレーダーの生い立ち~日常生活、投資法を紹介した本です。